天皇賞春 特別登録馬段階 見解 【有力馬】
天皇賞春も無観客開催で行われそうです。例年ならスタンド前を通過する際に、大歓声でイレ込む馬も多いのですが、今年は各馬しっかりと折り合いをつけられるのではないでしょうか。また近年、この路線はレベルの低下が見受けられます。今回は現時点での上位人気5頭を解説していきます。
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枠順成績や騎手成績は特殊条件の為、頭数制限をせず過去10年のデータを抽出しています。
京都芝3200m 枠順成績(過去10年)
内枠の成績がやはり抜けていますね。1枠はその中でも抜けた成績を収めています。
京都芝3200m 騎手成績(過去10年)
特殊条件なので、あまり参考になるデータは出ていません。
出走予定馬見解 【有力馬】
エタリオウ 川田 前走:日経賞6着 【父:ステイゴールド】
昨年の天皇賞春からスランプに陥っています。3歳時は折り合いをつけるために最後方からの競馬を徹底してきました。その甲斐もあって、神戸新聞杯ではダービー馬を半馬身差に追い詰め、菊花賞では勝ち馬とハナ差の接戦に持ち込む競馬が出来ました。しかし、4歳始動戦の日経賞で勝ちに行く競馬をして以降、パフォーマンスを落としてしまっています。鞍上変更や先行策などを行っているが、イマイチ実っていないのが現状です。今回はテン乗りになりますが、次につながる騎乗をしてくると思います。
フィエールマン ルメール 前走:有馬記念4着 【父:ディープインパクト】
年明けデビューから間隔を空けつつ出走し、キャリア4戦で菊花賞を制しました。その菊花賞は1000m通過62.7秒、2000m通過126.9秒という稀に見るスローペースでした。フィエールマンは中段から前めのポジションを取り、最後の直線は捲り気味に進出してきたエタリオウとの叩き合いを制しました。鞍上が中段より前めのポジションを取った点やスローペースで瞬発力勝負になった事など恵まれた印象もありました。そこから間隔を空けて年明けのAJCCではシャケトラとの叩き合いで敗れ、再度間隔を空けて天皇賞春に出走します。昨年の天皇賞春は、スローペースを見越して鞍上が早めに押し上げる競馬でグローリーヴェイズとの叩き合いを制しています。これまでの瞬発力勝負ではなく息の長い末脚を発揮した点が評価出来ます。その後の札幌記念や凱旋門賞は馬場やローテーション、様々な要素を考慮して参考外とします。そして前走の有馬記念はスタート後に鞍上が前めのポジションを取りに行きます。結果論ですが、ここで下げて内のポジションを取れていたら勝ち馬のポジションを確保出来ました。いつもより前めのポジションを取った事により、外枠のヴェロックスより外を回らされるロスをしています。正面スタンド前でアーモンドアイがポジションをやや押し上げた際に真後ろのポジションを取ります。そこからアーモンドアイをマークしての早めの競馬で敗れましたが、早仕掛けだったことを考慮すれば強い競馬だったと言えます。今回は鞍上にルメール騎手が想定されていますし、スローペースだと昨年のように自在に動けるのは強みになります。
ミッキースワロー 横山典 前走:日経賞1着 【父:トーセンホマレボシ】
前走の日経賞では、AJCCでの不利を考慮しても、物足りない内容から単勝1番人気ながらも3.4倍の倍率でした。1着を取りましたが、メンバーレベルも高いとは言えず、最後の直線は斜行してしまうお粗末な内容でした。外差しの馬場や得意の中山競馬場、斤量56キロも考慮するとやはりレベルが低かった印象です。モズベッロも出走していましたが、ハンデ戦のG2を勝ったばかりであり、斤量も同斤量だった点での苦しい勝利でした。菊沢厩舎の関西遠征の成績の悪さも気になりますし、間隔を詰めた際もパフォーマンスを落としがちな点も気になります。
ユーキャンスマイル 岩田 前走:阪神大賞典1着 【父:キングカメハメハ】
2~3歳春頃まではそこまで目立つ馬ではありませんでした。馬が変わったのは、休養を挟んで挑んだ阿賀野川特別です。初の左回りでしたが、レースラップのラスト5ハロン12.0-11.8-11.7-11.5-11.5と失速することなく、2.10.9の好時計で突き抜けています。続く菊花賞では、フィエールマンと0.2秒差と健闘して3着を確保します。右回りでしたが、モタれる様子はありませんでした。ここから年内は休養を取り、長距離路線に狙いを定めます。年明けの万葉Sではモタれる癖を見せて、逃げたヴォージュを捕らえ切れず2着に敗れます。左回りに変わったダイヤモンドSでは、超スローペースの中で最後方から上がり3ハロン33.4秒の直線一気を決めます。昨年の天皇賞春では3~4コーナーでペースアップした際に手応えが悪くなり、最後の直線は内にモタれて満足に追えず、5着に敗退してしまいます。3~4コーナーで外のポジションだった事も影響したかもしれません。夏から秋にかけては左回りに専念し、そこそこの成績を収めました。今年の始動戦は右回りの阪神大賞典でしたが、苦手な右回りを鞍上の好騎乗で優勝しています。昨年の天皇賞春では、3~4コーナーの加速の際に外のポジション取りで手応えが悪くなってしまったので、阪神大賞典ではインに入れてコーナーでモタれないような丁寧な騎乗でした。しかし1週目のスタンド前では鞍上の左手綱が大きく引かれている点からもモタれ癖は解消していません。阪神大賞典はキセキが大出遅れして自滅し、展開が向いた点も否めません。しかし、血統背景に父と母父が同じで成長曲線もラブリーデイに似ています。今年本格化するとは思いますが、やはり左回りでこその馬だと思うので、天皇賞秋やジャパンカップで狙いたい一頭です。
キセキ 武豊 前走:阪神大賞典7着 【父:ルーラーシップ】
父のような気性難はキャリアで幾度となく垣間見せています。その気性難を上手く修正出来たのが、川田騎手が騎乗した毎日王冠からの先行策でした。しかし、海外遠征や外人騎手騎乗が影響したか、原因がはっきりと分かりませんが、前走では大出遅れをしてしまいます。気性難と一言で言っても様々ですが、前走のような出遅れはキャリア初でした。晩年のルーラーシップさながらの出遅れをしてしまった前走ですが、実はそこまでの着差はついていません。むしろ出遅れを考慮すれば強い競馬をしたと考える方もいるでしょう。ゲート試験もパスしましたが、練習と本番は違います。今回も同じような出遅れをしてしまう可能性は大いにあります。鞍上が批判されていましたが、このような場合は馬自身のメンタル面に問題があるでしょう。
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