桜花賞 特別登録馬段階 見解
若い3歳牝馬にとって無観客開催はプラスに働きそうです。イレ込む馬も少ないでしょうし、実力がフルに出せるのではないかと考えています。今回は賞金上位馬のレベルが高く、優先出走権を獲得しているか、OPクラスを勝っていなければ出走すら怪しいという程、好メンバーが集まったと思っています。フルゲートなので、当然枠順別成績は重要になっていきますし、騎手の手綱さばき一つで着順も変わるでしょうから、その二つのデータもしっかりと把握する必要があるでしょう。また、今回は逃げた際にベストパフォーマンスを発揮した馬が多く、各陣営のコメントにも要注目です。
阪神1600m フルゲート 枠順別成績(過去5年)
阪神1600mは外枠が有利と言っていますが、フルゲートになるとそこまで極端な偏りはないですね。
阪神1600m フルゲート 騎手別成績(過去5年)
やはり関西トップジョッキーは恐ろしい数字を残しています。
出走予定馬見解
インターミッション 【前走:アネモネS 1着】
前走は、馬体重マイナス10キロとかなり細めの馬体に見えました。元々410キロ前後とかなり小柄な部類に入ります。事前に栗東入厩して輸送の負担を減らそうとしていますので、調教後の馬体重や直前の馬体重には注目です。トライアル組の中では、極端にレベルが低かったアネモネステークス組なので今回は軽視します。
ウーマンズハート 【前走:チューリップ賞 6着】
新潟での2戦を考えると右回りの2戦は物足りない内容です。一概にサウスポーと決め付けづらいですが、今回は様子を見たいと思います。また、前走時は休養明けにも関わらず、馬体重マイナス10キロだったのが気になります。
エーポス 【前走:フィリーズレビュー 1着】
前々走のエルフィンステークスでは、外枠からかなり掛かってしまい4着に敗退しました。そこから距離短縮で結果を出した前走の内容を見る限り、マイルだと1ハロン距離が長いと思います。前走は一週前と当週で抜群の調教を見せており、渾身の仕上げに見えたので今回はお釣りがないでしょう。
クラヴァシュドール 【前走:チューリップ賞 2着】
3ケ月の休養を挟んだチューリップ賞では、レシステンシアをマークするために早めの競馬で2着を確保。優先出走権を取らなければ桜花賞出走も、危ぶまれていたことからかなり仕上げられていたと思います。ただ休み明けで過去最低馬体重の446キロだったので、本番に向けて不安が残ります。また無観客開催にも関わらず、パドックでもイレ込んでおり、馬体も細めに映ったのが印象的です。
ケープコッド 【前走:フィリーズレビュー 8着】
OP勝ちがあるものの、この時期の1200mはかなりレベルが低い印象です。ここでは軽視します。
サンクテュエール 【前走:シンザン記念 1着】
アルテミスステークスでは、リアアメリアとの能力差を感じる一戦でした。しかし、その後のレース振りを見るとスタート後に前目に取りつくこともでき、多頭数のレースでは安定して能力を出せそうです。父がディープインパクトということもあり、桜花賞では当然有力の一頭です。前走から間隔を開けての出走ですが、昨今の外厩制度から当然仕上げられているでしょう。
スマイルカナ 【前走:チューリップ賞 7着】
逃げる競馬をした際は(3.0.0.0)も、控えた際は(0.0.0.2)と振るいません。主戦が騎乗停止だったので、本番のためにオーナーサイドが控えるように指示した競馬っぷりでした。今回は無理をしてでも行き切る競馬をしてくるでしょう。レシステンシアとの兼ね合いもあるので枠順が重要になってくると思います。
チェーンオブラブ 【前走:チューリップ賞 9着】
前走のチューリップ賞では以前より前目に取り付くことが出来ました。しかし結果は、9着に敗退してしまいました。本番ではさらにレベルが上がりますので、厳しいでしょう。
デアリングタクト 【前走:エルフィンS 1着】
キャリア2戦の内容が優秀です。どちらも尻上がりのラップタイムで突き抜けており、ここに入っても見劣りしていません。エピファネイア産駒は馬郡に入れると揉まれ弱いと言われておりますが、本馬は新馬戦で馬郡に入れて強い競馬を見せたので問題ありません。レベルの高い馬と対戦していないので、この馬の実力を疑う方もいるでしょうが、私はここでも好勝負を演じてくれると思っています。
ナイントゥファイブ 【前走:フィリーズレビュー 3着】
前走のフィリーズレビューでは、逃げたカリオストロを徹底的にマークして3着を確保しました。前半3ハロンは33.4秒とかなり早かったので、価値のある結果だと思います。しかし、このレースは馬番1-7がそのまま1~7着を占拠したことから内枠が有利だったのは明白です。本番は1ハロン延長の上に、先行馬も多数出走予定なので、展開のカギを握る一頭であることは間違いないでしょう。
ヒルノマリブ 【前走:紅梅S 1着】
血統背景的に芝の一線級では厳しいと思いますが、1400mで対戦した馬との着差はそこまで離されていません。しかし、今回はかなりレベルが高くここでは通用しないでしょう。
フィオリキアリ 【前走:アネモネS 2着】
アネモネステークスの1.2着馬はどちらも二桁のマイナス体重での出走で、次に向けてはお釣りがない印象です。
マジックキャッスル 【前走:クイーンC 2着】
王道路線は歩んでいませんが、相対的に評価を上げてきています。デビュー勝ち後は、いずれも僅差の2着ですが、その時の勝ち馬はここでも上位人気の馬たちです。父がディープインパクトということもあり、ここでも有力の一頭です。
マルターズディオサ 【前走:チューリップ賞 1着】
阪神JFではレシステンシアに突き放されましたが、クラヴァシュドールとの競り合いに勝ち2着を確保しました。前走のチューリップ賞では、レシステンシアとの着差を逆転しての1着とここでも有力の1頭になりました。父が新種牡馬のキズナなので、ここでの成績次第で評価が分かれそうです。
ミヤマザクラ 【前走:クイーンC 1着】
中距離ばかり走ってきていたので、オークスが目標だと思っていましたが、前走のクイーンカップでは先行策から見事に抜け出してきました。鞍上は次走に向けて課題を挙げていましたが、フルゲートのここでは十分武器になると思います。クイーンカップからの参戦は過去あまり結果が出ていませんが、昨今の外厩制度では、あまり意味のないデータなので気にしません。
ヤマカツマーメイド 【前走:フィリーズレビュー 2着】
阪神JFでの5着が評価されて、前走のフィリーズレビューでは、2番人気に支持されて2着を確保しました。上位で勝ち切るイメージはありませんが、掲示板は確保しそうです。
リアアメリア 【前走:阪神JF 6着】
阪神JFで6着とキャリアの浅さが露呈した結果になりました。能力は高そうですし、父の傾向からここでも有力の1頭ですが、外厩からの帰厩が3月6日とやや遅めでした。帰厩時も牧場時より馬体重が10キロほど減っていた点は気になります。一週前の馬体写真でしっかりとチェックしていきます。
レシステンシア 【前走:チューリップ賞 3着】
結果論にはなりますが、阪神JFは特殊な馬場と展開がハマったという認識です。前走のチューリップ賞では楽に逃げたが、結果的に苦手な瞬発力勝負になり敗れてしまいました。今回は鞍上が変更になり期待している人も多いですが、徹底先行の同型もいますし、逃げても控えても厳しいと思います。